■四柱推命の命式作成について
四柱推命は生年月日と出生時間、出生場所を元にして生年月日時を干支に変換して命式を作成していきます。 命式作成の基本は、10干12支から成る60干支を元にした干支暦で生年月日時を確認することから始まります。 この命式作成時に注意すべき点や、実際に作成するための手順の解説をしています。 四柱推命の命式を実際に作成していく際には、かなりの時間が必要になり、確認を間違えると命式全体が違うものになってしまうため注意が必要になります。 このため、対象となる人の生年月日と出生時間、出生場所の確認を適切にし、干支暦との照合を間違えないように慎重に行うことが大事になります。 ここで大事になるのが、干支暦の基本を理解しておくことや、出生時間と出生場所との関係を適切に考えられるようにしておくことになります。
これまで命式の作成は手動で行われていましたが、現代ではPCやアプリなどで作成されることが多くなっています。 手動での命式作成では、時間が掛かると共に間違える可能性が生じることになりますが、PCやアプリでは入力を間違えなければ正確な命式を作成することができます。 しかし、同時に干支暦や自然時の概念、10干12支の関係性などを考える機会が少なくなり、四柱推命での鑑定に深みが出なくなってしまうのが問題点でもあります。 命式の作成に関しては、PCやアプリなどを活用するのは推奨していますが、干支暦の歴史や概念、四柱推命の背景や歴史などは基本事項として確認しておきましょう。
▼命式作成と干支暦
▼生年月日と干支暦
■四柱推命の命式作成について
■四柱推命の命式と干支暦
四柱推命での命式とは、生年月日時を干支で表記したものを元に、その人の生まれ持った潜在能力を判断する四柱推命の核となる表となります。 大事になるのは生年月日時を干支で表記することになり、命式を作成するには干支暦が必要になります。 干支暦とは年月日時を10干12支から成る60干支で表記した暦(カレンダー)であり、対象となる生年月日の干支を確認することで命式を作成することができます。 時干支に関しては、日干と12刻を表す12支から算出することになります。 月干支に関しても年干と12月を表す12支から算出する点は同じになります。
四柱推命での命式の作成時に注意する点は、年月日時の切り代わりが、干支暦独特なものになる点になります。 年の切り代わりが立春(太陽黄経315度)からとなり、月の切り代わりが節入り日(太陽黄経15度から30度毎)になる点になります。 日の切り代わりは流派により異なりますが、子の刻となる23時から切り替わる流派、AM0時から切り替わる流派が存在します。(きつねの四柱推命はAM0時で切替ります。) 時の切り代わりは奇数時(1 3 ... 21 23時)となり、自然時を考慮するのが基本となります。 出生場所が海外の場合には、その国での年月日とその国の標準時から自然時を考慮して命式を作成します。
▼古代中国からの干支暦
▼十干と十二支の関係
■四柱推命の命式と干支暦
■出生時間と出生場所の自然時
標準時とは、その国(土地)における基本となる時刻となり、協定世界時(UTC)となります。 経度0を基準とし、東に15度ずれる毎に1時間加算し、西に15度ずれる毎に1時間減算します。(1度4分) 日本は東経135度の兵庫県明石市が日本標準時となり、協定世界時からすると+9時間になる国となります。 自然時とは、その場所の太陽の位置を元にした時刻となり、基準となる経度から1度離れる毎に標準時より4分を加減算(東は加算で西は減算)します。 日本では基準となる経度が東経135度の兵庫県明石市となり、東京都庁(東経139度41分30.1秒)では約19分加算することになります。 13時に東京都(新宿区周辺)で生まれた場合には出生時間に+19分し、福岡県(福岡市周辺)で生まれた場合には出生時間に-18分します。
このように、出生年月日時を10干12支の60干支で表記したものが四柱推命での命式の基本となります。 年干支を年柱、月干支を月柱、日干支を日柱、時干支を時柱と呼び、四柱とするのが四柱推命の基本となります。 また、中国では生年月日時を干支で表記した八字から「八字」と呼ばれることや、命学の最古となる文献を著した徐子平から「子平」と呼ばれています。 「四柱推命」とは日本独自の呼称となります。
▼出生時間と出生場所
▼標準時と自然時
■出生時間と出生場所の自然時
■出生時間が分からない場合
四柱推命は、「年柱 月柱 日柱 時柱」の四つの柱から、その人の潜在能力や将来性、性格などを分析するものになります。 しかし、出生時間が分からないと、時柱の算出ができないという事になります。 このような出生時間が分からない場合には、生年月日の「年柱 月柱 日柱」の三つの柱から、その人の潜在能力や将来性、性格などを分析することになります。 このように出生時間が分からない場合には、「時柱」が判断できなくなるため、四柱推命の分析は正確に出来ないとされています。 ここで大事になるのは時柱の考え方になりますが、時柱の基本は自分の子供や部下、目下の人などを対象とするため、そのような部分を考慮しなければ、ある程度の分析は可能となります。 その人自身の持つ潜在能力や将来性などを分析するには、生年月日だけでも十分に判断することができます。
出生時間が分からない場合の注意事項としては、節入り日の場合には、出生時間により月干支が変わってしまう可能性がある点になります。 特に立春にあたる日では、月干支だけではなく年干支も変わるため、慎重に判断することや前後の年干支と月干支を考慮して分析することが必要になります。 また、日付が変わる0時前後では、日干支が変わってしまうため、出生場所や自然時などを慎重に判断することが必要になります。 四柱推命の流派によっては、23時で日付を変えることもあるため、このあたりの時間帯を考慮するのは柔軟性が問われることにもなります。 年月日だけでの分析を行い、違和感を抱いた場合には、前後の日干支を考慮することで違和感を解消することもできます。 節入り日あたりでは、前後の月干支と日干支(年干支)を考慮して、分析をするようにして下さい。
▼出生時間の確認
▼出生時間が不明の場合
■出生時間が分からない場合