■四柱推命の蔵干について
四柱推命で問題となるのは蔵干の考え方になります。 四柱推命の各流派で考え方が異なり、また実際に鑑定をする人によっても異なる部分が出てくるのが蔵干という考え方になります。 蔵干とは、十二支(地支)が内に秘めた五行の気を十干で表記したものとなり、十二支自体の五行の考え方とは少々異なるものになります。
元々は陰陽五行思想を背景にした十干十二支の考え方になり、十二支を陰陽五行思想で区分したことが背景になります。 この十二支を月支としているため、十二支と十干の対応の考え方が複雑になっています。 また、十二支には、三合会局という概念も存在することなどから、この蔵干に対する考え方がより複雑になっています。 四柱推命の各流派では、この蔵干の考え方が異なり、その流派内の鑑定師においても考え方が異なるのが現状となります。
ここでは、各流派における蔵干の考え方の一覧をまとめています。 どの流派の蔵干が正しいというのではなく、それぞれの流派での考え方があり、その流派が採用している蔵干の考え方を背景にして鑑定をしています。 そのため、それぞれの四柱推命の流派における蔵干の考え方に即した解釈をすることが大事であり、蔵干の考え方そのものに成否があるわけではありません。 蔵干を詳細に重視する四柱推命の流派では、通変星での判断を重視していることが多くなります。 蔵干を補足的に捉えている四柱推命の流派では、十干十二支の組合せでの判断を重視していることが多くなります。
▼四柱推命と蔵干

▼四柱推命の流派

■四柱推命の蔵干について
■四柱推命の各蔵干表
四柱推命の各流派で採用されている一般的な蔵干の考え方とその一覧表になります。 どの蔵干を採用するのかは、鑑定師により様々なものがあります。 ここにある蔵干表に関しては一般的なものでもあり、詳細については各四柱推命の流派による蔵干表を参考にしてください。 また、この概念や蔵干に関しての質問などに関しては、各流派に問い合わせることが大事になります。 蔵干に関しては、非常に繊細な問題になりますので、成否が無いと考えておくことの方が大事になります。
蔵干表には、「余気」「中気」「正気」があり、節入り日からの経過日数によりどの蔵干を考慮するのかが変わります。 「正気」とは、その月支が一番強くなる陰陽五行の気(十干)になり、「余気」とは前月の正気の余韻となります。 「中気」とは、余気と正気の中間点になり、十二支の三合会局などによる少々複雑な考え方が背景にあるため考慮しない流派もあります。 下記の一般的な月律分野表においても、正気や余気に関しては共通していますが、中気の扱いだけは異なるのが特徴となります。 この中気に関しては扱いが非常に難しくなり、節入り日からの経過日数の判断も異なるため、注意が必要な要素になります。
▼淵海子平による月律分野表
月支 | 余気 | 中気 | 正気 |
子 | 壬 | -- | 癸 |
丑 | 癸 | 辛 | 己 |
寅 | 己 | 丙 | 甲 |
卯 | 甲 | -- | 乙 |
辰 | 乙 | 癸 | 戊 |
巳 | 戊 | 庚 | 丙 |
午 | 丙 | 己 | 丁 |
未 | 丁 | 乙 | 己 |
申 | 己 | 戊 壬 | 庚 |
酉 | 庚 | -- | 辛 |
戌 | 辛 | 丁 | 戊 |
亥 | 戊 | 甲 | 壬 |
月支 | 余気 | 中気 | 正気 |
▼三命通会による月律分野表
月支 | 余気 | 中気 | 正気 |
子 | 壬 | 辛 | 癸 |
丑 | 癸 | 庚 | 己 |
寅 | 己 | 丙 | 甲 |
卯 | 甲 | -- | 乙 |
辰 | 乙 | 壬 | 戊 |
巳 | 戊 | 庚 | 丙 |
午 | 丙 | -- | 丁 |
未 | 丁 | 甲 | 己 |
申 | 己 | 壬 | 庚 |
酉 | 庚 | -- | 辛 |
戌 | 辛 | 丙 | 戊 |
亥 | 戊 | 甲 | 壬 |
月支 | 余気 | 中気 | 正気 |
▼玉井奥訣による月律分野表
月支 | 余気 | 中気 | 正気 |
子 | 壬 | 辛 | 癸 |
丑 | 癸 | 辛 | 己 |
寅 | 己 | 丙 | 甲 |
卯 | 甲 | 癸 | 乙 |
辰 | 乙 | 癸 | 戊 |
巳 | 戊 | 庚 | 丙 |
午 | 丙 | 己 | 丁 |
未 | 丁 | 乙 | 己 |
申 | 己 | 戊 壬 | 庚 |
酉 | 庚 | 丁 | 辛 |
戌 | 辛 | 丁 | 戊 |
亥 | 戊 | 甲 | 壬 |
月支 | 余気 | 中気 | 正気 |
▼四柱推命の各蔵干表

▼十干十二支と蔵干

■四柱推命の各蔵干表
■きつねの四柱推命の蔵干について
きつねの四柱推命では、下記の節気による蔵干表を元に四柱推命の鑑定をしています。 一般的な月律分野表とは異なる部分もありますので、その点に関してはご了承くださいませ。 基本的な考え方は、十二支の五行を尊重することになります。 また、詳細な部分に関しては、十二支の背景となる二十四節気(太陽黄経)と十干を考慮したものとなり、節月と土用の概念を考慮したものになります。 二十四節気と土用の考え方を考慮しての十二支の蔵干の考え方が基本となり、暦上の各季節の五行と十干、土用の期間を考慮しています。 概ねの目安としては、各季節の切り代わりとなる土用の18日前後の期間は土行となり、丑未月は陰干(己)、辰戌月は陽干(戊)となります。 各季節内においては、土用の期間を除いた前半36日間が各季節の陽干となり、後半36日間が各季節の陰干となります。
▼節気蔵干による月律分野表
月支 | 余気 | 中気 | 正気 |
子 | 壬 | -- | 癸 |
丑 | 癸 | -- | 己 |
寅 | -- | -- | 甲 |
卯 | 甲 | -- | 乙 |
辰 | 乙 | -- | 戊 |
巳 | -- | -- | 丙 |
午 | 丙 | -- | 丁 |
未 | 丁 | -- | 己 |
申 | -- | -- | 庚 |
酉 | 庚 | -- | 辛 |
戌 | 辛 | -- | 戊 |
亥 | -- | -- | 壬 |
月支 | 余気 | 中気 | 正気 |
▼節気蔵干と太陽黄経
月支 | 基準 | 余気 | 黄経 | 正気 |
子 | -- | 壬 | 261 | 癸 |
丑 | 土用 | 癸 | 297 | 己 |
寅 | 立春 | -- | 315 | 甲 |
卯 | -- | 甲 | 351 | 乙 |
辰 | 土用 | 乙 | 27 | 戊 |
巳 | 立夏 | -- | 45 | 丙 |
午 | -- | 丙 | 81 | 丁 |
未 | 土用 | 丁 | 117 | 己 |
申 | 立秋 | -- | 135 | 庚 |
酉 | -- | 庚 | 171 | 辛 |
戌 | 土用 | 辛 | 207 | 戊 |
亥 | 立冬 | -- | 225 | 壬 |
月支 | 基準 | 余気 | 黄経 | 正気 |
▼十二支の五行による蔵干表
月支 | 節気 | 節月 | 新暦 | 五行 | 十干 |
子 | 大雪 | 11 | 12 | 水 | 壬癸 |
丑 | 小寒 | 12 | 01 | 土 | 戊己 |
寅 | 立春 | 01 | 02 | 木 | 甲乙 |
卯 | 啓蟄 | 02 | 03 | 木 | 甲乙 |
辰 | 清明 | 03 | 04 | 土 | 戊己 |
巳 | 立夏 | 04 | 05 | 火 | 丙丁 |
午 | 芒種 | 05 | 06 | 火 | 丙丁 |
未 | 小暑 | 06 | 07 | 土 | 戊己 |
申 | 立秋 | 07 | 08 | 金 | 庚辛 |
酉 | 白露 | 08 | 09 | 金 | 庚辛 |
戌 | 寒露 | 09 | 10 | 土 | 戊己 |
亥 | 立冬 | 10 | 11 | 水 | 壬癸 |
月支 | 節気 | 節月 | 新暦 | 五行 | 十干 |
▼蔵干と十二支

▼太陽黄経と十干

■きつねの四柱推命の蔵干について